7月初旬の北富士演習場でノジコは8ヶ所で囀り確認。ここのノジコは林縁が好きなんだな。

北富士演習場で見つけたノジコ8羽中、実に7羽が道路から40m以内で囀っており、多くが草原の立ち木や電線で囀っていました。ここのノジコ達は林縁が好きなようです。北陸のノジコのソングポストは廃村を流れる川を中心に森の中にあります。共通点はどこにあるのでしょう。

7月初旬の北富士演習場でノジコは8ヶ所で囀り確認。ここのノジコは林縁が好きなんだな。

観察日:2023−07−01 12:0016:30, 2023-07-02 4:0013:40

場所:北富士(滝沢林道、船津林道、富士林道、太田和林道、北富士演習林)

天気:07-01:雨、曇り、07-02:曇り、晴れ

日の出時間:4:34ごろ

観察者:Usa & me


目的

ノジコの囀りの地域差を調べるためにノジコの囀りをなるべく多くの個体の囀りを長く録音すること。

結果

時間と雨のせいもあるでしょうか、7月1日に回った北富士山麓ではノジコを一ヶ所しか見つけられませんでした。7月2日は北富士演習林の内外を探し、演習外ではノジコを4ヶ所、演習林内では演習場内を周回する道路沿いに8ヶ所でノジコの声を録音できました。

今回の調査の1日目(7月1日)は先月に囀っていた演習場外で期待を大にして行ったのですが、大雨の直後でかつお昼の12時を回っていたためか、まったく囀っておらず、囀り頻度が下がっているかもしれないと考え、昨年鳴いていた場所で暫く待っていました。といっても、道の駅で買った竈焼きピザをハンドキャリーして食べながら、鳥達の声に耳を傾けました。食事中も聞かなかったので更に道をゆっくりと歩きながら全部で2時間ぐらい探しましたがノジコの囀りは聞こえませんでした。

この時の気づきなのですが、雨がひどく降ると鳥も虫も鳴くことをやめてしまいます。そして雨が上がってしばらくすると、ウグイス、コルリ、ホトトギス、シジュウカラ、ホオジロが鳴き出しました。ノジコ1(この数字は見つけた順番ですので個体の識別番号ではありません)もいるなら鳴くと思ったのですが、そうではありませんでした。理由を考えると雨直後に鳴くのは藪の中にいる種が多いことに気が付きます(もちろん、ホトトギスは当てはまりませんが)。他方、ノジコは木々や枯れ木の天辺で鳴いていることが多いので直接雨に当たる場所であり、濡れた羽根で見晴らしの良いところで鳴くと捕食者からの逃走に不利に働いているのかもしれません。なのでソングポストと天気に関係があるのかもないと思いました。雨で鳥見ができないの暇つぶしにいいテーマかもしれません。

調査2日目は夜明け前は演習場外の滝沢林道に行きました。調査1日目には囀りを確認していなかったので道沿いに移動しながら確認しました。そうすると4:26にノジコ2の囀りを聞きました。この時間は他の鳥達も盛んに囀るDawn Chorusの時間帯でした。ノジコ2は道から40mは離れているので他の鳥達に声をかき消されていました。Dawn Chorusも落ち着いてきた4:40頃にはノジコ2とちょっと違う場所で聞いたノジコ3の声をきちんと録ることができました。見えたわけではありませんが周りの感じからモミSPの上で泣いているように感じました。

教訓:特定の鳥の鳴き声を録りたいならDawn Chorusが終わってからがいい

昨年聞いた船津霊園に移動すると2個体のノジコを採録することができました(ノジコ4、5)。ノジコ4はずうっとスギSPの天辺付近におり、ノジコ5は道路から40m離れた高さ50m位のモミSPで囀っていました。ここの個体数としては少ない気がするので、確認できませんでしたが他の近くにまだいたのでしょう。

北富士演習林内はホテルチェックアウト後の10時から観察を開始しました。ノジコの見つけ方は車を本当にゆっくり走らせて声が聞こえれば近くに止めて、こちらの姿が見えない場所なら車から降りて傘パラボラを広げて録音をします。これは昨年のノジコの録音した経験で40〜50mまで姿が見える状態で近づくと必ず飛び立ってしまうことから姿を見せないように心がけました。自分がノジコから見えなくとも録音ができるのはいいですね。ビジュアル系の録画ならこうはいかないですね。最初の写真のピンがその録音場所です。

教訓:ノジコに50m以内に近づくなら自分の姿を見せるな。動作もゆっくりさせストレスを与えない。

録音の結果と観察種を表で示します。

録音結果

No.Date開始終了ICR番号備考
1230701122256122348DMホオジロ
2230701123148123421DMウグイス
3230701123932124056DMホオジロノジコに似ている
4230701130326130501DMビンズイ
5230701131050131054DMNG
6230701131108131259DMアカハラ
7230701131936132043DMキビタキC
8230701132804132824DMメボソムシクイ
9230701132836132843DMメボソムシクイ
10230701132900133012DMメボソムシクイ
11230701133042133244DMメボソムシクイ
12230701133504133631DMメボソムシクイ
13230701145706150556DMホオジロ
14230701150716150743DMNG
15230701152014152132DMノジコ1
16230701153136153631DMノジコ1
1230702042230042440DMノジコ2
2230702042914043623DMノジコ3
3230702043824044014DMノジコ3
4230702044122044947DMノジコ3
5230702050902051024L7ソウシチョウ
+センダイムシクイ
6230702052614054159DMノジコ4
7230702054904055325DMノジコ5
8230702060844061046L7アカハラ
9230702062636062700L7クロジ
10230702100024100222DMノジコ6
11230702100548100645DMノジコ6
12230702101656101959DMノジコ6
13230702102142102238DMNG
14230702104050104440DMノジコ7
15230702112028112445DMノジコ8
16230702112454112556DMWAY
17230702112730112911DMWAY
18230702112916113020DMWAY
19230702113904114106DMノジコ8
20230702120252120612L7ノジコ9
21230702120714121142DMノジコ9
22230702121424121500DMノジコ9
23230702122508123134DMノジコ10
24230702123152123314DMノジコ10
25230702124628124904DMノジコ11
26230702125732130127DMノジコ12
27230702131008131113DMノジコ13
28230702132232132509DMノジコ14

鳥の観察種

No.種名7/17/2
演習場外
7/2
演習場内
1.ウグイスSSS
2.メジロSSS
3.ハシブトガラスFCFF
4.カッコウSS
5.ヒヨドリSSS
6.ヒガラSSS
7.キツツキSPCC
8.コルリSSS
9.ホトトギスSSS
10.クロツグミSS
11.コゲラC
12.ゴジュウカラS
13.キビタキSSS
14.センダイムシクイSS
15.ソウシチョウS
16.シジュウカラSSS
17.キジバトSF
18.ガビチョウSS
19.ノジコSSS
20.カワラヒワPSFS
21.キジSS
22.アオバトV
23.ホオジロSSS
24.ミソサザイS
25.メボソムシクイSS
26クロジS
27.アカハラSS
28.イカルSSS
29.コムクドリC
30.ノビタキP(w/juv.)
31.コヨシキリS?
32.ヒバリSF
33.ヤマドリW (w/juv.)
34.モズS
35.ビンズイS
36.オオアカゲラP

考察感想

北富士演習場で見つけたノジコ8羽中、実に7羽が道路から40m以内で囀っており、多くが草原の立ち木や電線で囀っていました。ここのノジコ達は林縁が好きなようです。北陸のノジコのソングポストは廃村を流れる川を中心に森の中にあります。共通点はどこにあるのでしょう。富士山は大きな川がないほど水の浸透が激しい場所です。それもあり、北富士演習場の草原も割に乾燥していると思われます。その草原を取り囲むように森があるのですが、そこにある周回道路沿いに多く見つかりました。

その他

2023-07-01は前線がかかり大雨でした

  • 北富士演習場の入場に必要な入山鑑札は恩賜県有財産保護組合の事務所で7月1日の8:30に伺い発行してもらいました。もっとも演習場でのチェックはありませんでしたが2ヶ月有効です。
  • 今朝はウグイスがとても活発に囀っていました。囀るだけでなく、3〜4mの高さの木のテッペン近くまで移動し、キュピキュピキュピと聞かれる鳴き声で飛びながら移動し、移動先でもしっかり囀りをしていました。このような地面で鳴く
  • 演習場の草原の中のモズが”ギチギチギチギチ”と鳴いたのと思ったら、草原の上をカッコウSPが飛びました。モズの声は猛禽の警戒なのか、托卵の警戒なのかどちらかでしょう。
  • 演習場の中で草原からいきなり角の大きな雄が出てきました。
  • 演習場の中でヤマドリ(メス)がヒナを連れて道を渡っていました。メス親は最後の雛が渡り切るまで道中にいて、翼を広げたり足を伸ばしたりしていました。親に捕食者の注意を引くためかなと思いました。

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keywords: ノジコ ウグイス 囀り

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